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くわしく知りたい!
動画制作解説コラム

ここでは、動画制作にまつわる疑問を解説形式で掲載しています。よりよい業者選定のため、ネット検索で会社を探す作業は今や常識。それだけに、他社との比較を適切なかたちで行うことも踏襲すべき大切なプロセスといえます。こちらの記事がその一助になれば幸いです。

映像の持つ注目力

映像の持つ注目力

動画の持つ力は近年、これまで以上に大きくなりつつあります。
多くの大企業ホームページで、動画コンテンツが利用されています。

また、首都圏の主要な鉄道では社内に液晶パネルが設置され、新たな映像媒体として、放送波を上回る注目を浴びています。

また動画は印刷物と違い「読む」という能動性に依拠しないメリットがあります。
たとえ「読む気」のない閲覧者でも、映像であれば内容を見てくれます。
それは能動性を発動しなくても、受動行為だけで内容を把握できるからです。

コストを省く努力とは

コストを省く努力とは

ネット上の業者さまの中には「都心の瀟洒な事務所が信頼の証です!」と高らかに謳う会社さんも存在します。すばらしいことです。うらやましいともいえます。

実は当社も、かなり真剣に都心事務所での運営を考えた時期もありました。
ですが、いろいろ考えた上でそれはやめにしました。
なぜなら、その「都心の事務所の高額な維持費」は、クライアントさまが支払う制作費に加算される結果になる、ということに気づいたからです。

加えて、振り返ってみて分かるのですが「事務所が瀟洒であること」と「実際の制作品質」の間には、1 ミリの関連性もないのです。これは偽りのない事実なんですよね(笑)。

もしオフィスがスゴければいい作品が作れる・信頼がある、というのであれば、ベストな制作会社は、その会社ではなく大手ディベロッパーさまということになってしまいます(笑)。

当社をはじめ、本気でお客さま本意の業務を行なう会社なら、そうした無駄な経費を省くことでもっともお客さまフレンドリーなサービスを行ないたい、そう願っているはずです。

「制作内容」にお金をかける価値はありますが、「制作会社の無駄に高い家賃支払」まで、お客さまが担う必要はない。そう思います。

ていねいな制作とは

ていねいな制作とは

実は当社は、設立黎明期に「短納期であること」を最大限のセールスポイントにしていた時期があります。

ですが、これはほどなくして謳うのを控えることにしました。
というのも、実際「短納期」は、常に実現できるわけではないからです。
「短納期」制作は、諸刃の剣です。

実際の制作では、進行の要所要所で「クライアントチェック」が不可欠。
短納期を何よりも優先した場合、これを省かなくてはならなくなります。
つまり「発注者の意図が軽視される」ことになる。

映像は「ただ形として作ればいい」わけではありません。
「発注者の意図するものを、ストレスなく作り、なおかつ『結果』を出す」、つまり「ていねいな制作をする」ことこそ重要です。

「とにかく形として短時間で作りさえすればいい」という考えは、必ずしも正しくない場合があります。

当社では「事前資料作成 → チェック」「タイムライン資料作成 → チェック」「台本作成 → チェック」「台本最終念校 → チェック」「本篇編集 → チェック」「本篇念校 → チェック」と、何重にもわたる詳細な修正プロセスをご提供しています。

逆に言えば、これだけ密にやりとりを行なうからこそ、満足度の高い制作が可能になるわけです。

翻って考えると、二週間ではとてもこの行程を完遂できません。
そう、時間がかかるのは 制作よりも「やりとり・精査行程」です。

また、ひとことでチェックといっても、●担当者チェック、●上長チェック、●管理者チェック、●戻し、と、普通は社内での検閲にそれなりの時間がかかるものです。

例えば、○木曜の夕方に初校が届く → ○社内チェックを大急ぎで行なう → ○管理職が一名だけ出張中 → ○その一名の戻る次週火曜にチェック → 火曜の深夜に戻し 、となると、それだけで すでにほぼ一週間の時間がかかることになります。

「ていねい・綿密な制作」と「二週間納品!」が、両立しないことは明確です。
加えて、クライアントさまは 忙しい日常業務の中、時間を割いてチェックをするわけです。

となると、短納期だけど残業を強いられるようなやり方は、逆に迷惑ともいえます。

あくまでもクライアントさまにストレスなく制作を進行していただくために無理な進行・無理なチェック依頼はしたくない。そのため当社は 無理な短納期表記は控えるようにしています。

ただし「記録系作品」は、話が別です。

記録系の作品に関して2週間納品ができるのは、普通のことです。
もちろん当社でも対応しています。

動画制作に必要な技術

動画制作に必要な技術

ひとことで映像制作といっても、その中にはさまざまな要素が絡んでいます。
「撮影技術」「編集技術」「構成能力」「演出能力」「デザインスキル」「技術管理」「音声技術」などなど。

放送の世界では、上記の全てが完全分業体制になっています。
それぞれの分野で、徹底的にスキルを極めた人材とおカネと機材が集結しています。
一方、コストに制限のある業務・プロシューマーの世界では、上記の分野を すべて一人でこなす形が一般的。

ですが、一人で全ての要素を完全に習得しているプロは、なかなかいないのが実情…
だからこそ、プロシューマーの学ぶべき世界は広く、深いといえます。

こうした事情があるため、チェックすべき点をナイショでちょっとだけご紹介します。

●「正しい基礎知識のもとで デザインが施されているか」

フォントの扱い方を見れば、その人のデザインスキルはほぼ分かります。
きちんと意味を理解した上でフォントを使い分けているか。
カーニング・トラッキングの緩急で きちんと「表現」ができているのか。
単調な表現に陥っていないか。

一方で、ストローク(文字のエッジ)着色に頼りすぎていないか。
もちろん、それが絶対必要な時はありますが、何でもかんでもエッジ着色に頼るのは×。
それは「配色管理が杜撰(ずさん)」であることの証明です。

配色が適切でないから、文字の視認性が低い。視認性が低いから エッジ着色に頼る。

制作初心者がよくやる失敗の一例といえます。

ちなみにオンエアで言うと、HD 制作になってからエッジ着色は(NHK 報道を中心に)減る傾向が見受けられます( もちろんなくなってはいないし、構成表現上必要なものではありますが)。

これは、解像度の向上にあわせ 視認性が原理的に上がったため。
仮にもプロなら、こうした昨今の制作トレンドまでにらみながらデザインするべき。そうした意識があるかどうかも大切なポイントです。

●「きちんと整音されているか」

「音」にまつわる技術も、ひじょうに重要です。
プロシューマーの多くが陥るミスは「BGM とナレーションのミキシング 」。
きちんとスペクトラムもにらみながらイコライジングの上、ミックスされているかどうか。
BGM の音量を単純に異常に小さくしただけ、の作品が散見されます。

その他、チェック項目が多いですが 以上の点はよく検査した方がよいでしょう。